SST普及協会認定講師
土屋 徹つちやとおる
精神保健福祉の業界に入って25年。
精神科病院での勤務の後に、国立・精神神経センター精神保健研究所社会復帰、相談部で10年間勉強。
現在はフリーランスとなり、クリニックでの臨床活動、千葉県保護司SST研究会、講話、さまざまな分野で活躍。『宿泊型自立訓練施設ひなた熱田』ではSST・生活技能訓練に関するプログラムの実践と職員研修を実施している。
SST普及協会認定講師
土屋 徹つちやとおる
精神保健福祉の業界に入って25年。
精神科病院での勤務の後に、国立・精神神経センター精神保健研究所社会復帰、相談部で10年間勉強。
現在はフリーランスとなり、クリニックでの臨床活動、千葉県保護司SST研究会、講話、さまざまな分野で活躍。「ひなた熱田」ではSST・生活技能訓練に関するプログラムの実践と職員研修を実施している。
土屋徹先生が「ひなた熱田」で行うSST・生活技能訓練のプログラム土屋徹先生は『宿泊型自立訓練施設ひなた熱田』でSST(ソーシャルスキル・トレーニング)・生活技能訓練のプログラムを行なっています。SST・生活技能訓練は認知行動療法の1つに位置づけられる新しい支援プログラムで社会生活技能、日常生活技能を高める為に開発され日本でも1994年4月に「入院生活技能訓練療法」として医療機関、社会復帰施設、作業所、矯正施設、学校、職場など様々な箇所で実施されています。ひなた熱田でも障がいを持った方が、自分らしく自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう土屋徹先生の指導の元、積極的に実施しています。 |
インタビュー01
現在、土屋先生は日本全国で 20年以上前僕が病院で働いている時にSST・生活技能訓練っていうのが入ってきたんです。 |
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現在、土屋先生は日本全国でSSTの講演・研修をされていますが、今の活動に至るきっかけや経緯はなんですか? 20年以上前僕が病院で働いている時にSST・生活技能訓練っていうのが入ってきたんです。 |
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SSTに興味をもったきっかけはなんですか?
あるとき友人に日本SST普及協会という団体の研修があるから一緒に行かない?
と言われて、なりゆきで参加して認定コースの資格を取らせていただきました。
そこから自分でもSSTの研修講座をやり始めたんですが、病院に勤めていながらの活動はある程度活動範囲が限られていたので病院を辞めて、国立精神・神経センター精神保健研究所というところで10年ぐらい勉強しました。
10年勉強する過程でSST・生活技能訓練以外にも必要な知識が増えていきました。結局その派生で、今ほかの研修の講師もやっているので、SSTをきっかけで人生が大きく変わったんだなって思えますね。
インタビュー02
数々の書籍やブログなどで活動を発信されていますが執筆、発信するポリシーやこだわりを教えてください。
これまでいくつか書籍は出しているんですが、昔は看護系の雑誌に連載をしていて、それをまとめたSST・生活技能訓練プログラムの本が何冊かあります。
今は月刊誌連載してるっていうのもあるし、本当いろいろありますけど、一番のこだわりは、難しい内容であっても読んだ人が笑える書籍を出すことです。
読み手がその本を読んで笑える、元気になる、ワクワクする、そんな内容を心がけています。
読んだ人が何かちょっと面白いよね、笑えるね。これ見て自分もちょっとワクワクして、1歩、2歩取り組んでみようかなっと思ってもらえるようにしています。
インタビュー03
いままで印象に残った講習などありますか?
年間100件以上、講習をやっていますが、忘れられないことがあります。それは今から20年ほど前「はじめて、家族の前で講習した日」のことです。あの時はあまりにも緊張して、台本を作っていきました。今はもう、絶対やらないです。ですがその時は「台本を作れば大丈夫!」と思い込んでいたんですよね。
終わった時には、読んでたつもりが上手くできなくて……。自分の中でイメージしてた質問と違う問いかけがきた時に、上手く答えてあげられなかったんですよ。納得いかなかったですね、自分自身に。その時に「あ、講習は生き物だ」ということを実感したんです。それからはもう、台本を作らなくなりました。
日本全国でSST・生活技能訓練に関する活動されて
気づき・変化したことなどはありますか?
変わってきたことといえば、研修や講習に来て下さる人でしょうか。最初はSSTっていうと医療中心だったんですけど、近頃は法律も変化してきて、福祉系の方、就労を支援してる方、障害児を持つ親御さん、司法を取り組んでる方っていうように、すごく広がってきていますね。その広がりにより「自分も変わらなくてはいけないな」と思うようになりました。僕は病院出身なので、医療現場は理解できたんですけど、他の施設は全然わからなかった。
だから、その人たちのフィールドに自分が出向いて、そこでちゃんと勉強して、来てくださる人たちに伝わるような内容を、しっかりと準備していくようになりましたね。だから20年で一番変わったのは、自分自身だと思います。
SSTは医療機関や福祉施設、就労支援の場、学校、職場などさまざまな施設や場面で
実践されていますが、先生の講習を受けたい方は具体的にどこで受けることができますか?
こちらの「ひなた熱田」さんは何度も訪れている宿泊型自立訓練施設です。こちらの「ひなた熱田」さんではプログラムの実践と職員研修をさせていただいていますので、ご興味がおありでしたら一度、「ひなた熱田」さんへ見学を申し込まれたら如何でしょうか。
インタビュー04
宿泊型自立訓練施設「ひなた熱田」をどう思われますか?
「ひなた熱田」さんに何回も来てると、個人個人の良さがたくさん見えてきますよね。
SST・生活技能訓練の講習・研修に訪れる度に利用者さんが変わる。利用者さんの変化もそうなんですけど、職員の向き合う態度も変化していくから、この施設ってこれからもっと変化して、より良い方向に向かっていけるんじゃないかな。そんな風に感じています。ちょっと僕が来るのもキッカケとなって、変わることのできる施設かなって思ってます。柔軟な対応で、いい方向に変化していってます。
「ひなた熱田」のスタッフに あえて一言伝えるなら「今のまんまでいいんじゃないですか?」そんなことを思います。「目の前にいる利用者さんをしっかり見て取り組む」それに対して柔軟に対応していくっていう、そういうスタンスでいいんじゃないでしょうか。 |
インタビュー05
最後にSSTに携わる方へのメッセージ・アドバイスなどありましたらお聞かせください。
それでは最後に。相手をしっかり見ていく。ずっと仕事してきて、僕らは人間という、生き物を対象としてお仕事してるのを忘れてはいけないと思うんですよね。
相手に合わせてもらうのではなくて、僕らがいろんな人に、順応していかなきゃならないと思うんです。
それはSST・生活技能訓練っていうことに関しても、「このやり方に合わせなさい」というのではなくて、対象者が増えれば増えるほど、いろんなやり方や取り組みが生まれてくると思うんですね。そこをしっかりと考えながら、生活技能訓練に取り組んでほしいなって思います。まずは「柔軟になる」。これが大事なことかな、と思います。
精神保健福祉の業界に入って25年。精神科病院での勤務の後に、
国立・精神神経センター精神保健研究所社会復帰相談部で10年間勉強。
現在はフリーランスとなり、クリニックでの臨床活動、
「ひなた熱田」ではSST・生活技能訓練に関するプログラムの実践と
職員研修を実施している。
ひなた熱田は障がいを持った方が、自分らしく自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、概ね2年間にわたり生活能力の維持、向上等のために必要な支援、訓練その他の便宜を適切かつ効果的に行います。SST・生活技能訓練も積極的に取り入れて少しでも早く日常生活又は社会生活を営むことができるよう、日々訓練プログラムを実施しております。
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